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ワカのサンキューブログ
ISISの人質となっている後藤健二さんのこと
ISISの人質となっている後藤健二さんをテレビで見て驚き、心配しています。私は後藤さんと過去にお仕事をさせていただいたことがあります。彼はムードメーカーであり、情熱的な方ですが、感情に流されず温和で交渉力のある方でもありました。友達の多い社交的な方でしたので、今きっと彼に関わった多くの人が彼のために祈りをささげていることと思います。

彼がどのような理由で現地に赴いたのかわかりませんが、私は彼が本当にイスラムの国々の現実をジャーナリストとして知らせたく、その仕事をしていたことを知っています。そして、日本の多くのメジャーなニュース番組は、自社のスタッフを現地に行かせることができず、彼らのようなフリーのジャーナリストに恩恵を受け、リスクを回避してきたことも事実です。

ご家族のみなさまのためにも、後藤さんが私の所属するNGOのために協力してくださった事実を書き留めておきたいと思います。

私が後藤さんと一緒に仕事をしたのは2007年から2009年の終わりの3年間でした。

当時TOKYO FMと私が所属するジョイセフ、後藤さんの会社であるインデペンデント・プレスの三者でレインボープロジェクトというアフガニスタンの青空教室の子どもたちにクレヨンを支援するプロジェクトをやっていて、そのプロジェクトで集められたクレヨンをアフガニスタンに送る活動をしていました。
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その時後藤さんは、自分が取材で見てきたアフガニスタンの子どもたちの厳しい実情をもっと日本人に知ってもらいたい、そして多くの支援を集めたいという熱い想いのもと、インデペンデント・プレスとしてイベントの企画運営にプロボノのような形で携わってくださいました。


彼がアフガニスタンで撮影した映像を上映し、日本全国から集まったクレヨンでアフガニスタンの子どもたちが書いた絵を都心のアートギャラリーやお台場のショッピングモール、表参道の国連大学で展示しました。
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後藤さんは、右派、左派にこだわらず、また自分の業界であるメディアだけでなく、国連機関、政府機関、企業、市民団体、アーティストに個人的なネットワークを持っていました。「外務省とアフガニスタン大使館にイベントの後援になってもらわない?外務省に知り合いがいるからお願いしてみるよ」彼の提案どおりイベントは両者の後援のものとなりました。著名なグラフィックデザイナーさんと知り合いだからイベントのポスターを作ってもらおうと提案してくださり、デザイナーさんの無償協力を得て、アフガニスタンの子ども達の絵を使ったコラージュによるポスターやTシャツなどのキャンペーングッズが作られました。


フットワーク軽く、個人的なネットワークを駆使して自ら営業に回り、私も一緒に品川や表参道を回らせていただきました。どうしても調整がつかなかった、と言って、企画会議に小さいお子さんを連れてくることもありました。インデペンデントプレスに何か収入があるイベントではありませんでしたので、彼を動かすその熱意が純粋に出会ったアフガニスタンの子どもたちへの約束の気持ちであることはよくわかりました。
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彼の努力でいくつかの企業が協力してくださったり、メディアージュの会場の無償提供があり、国連人口基金が運営メンバーに加わりました。2009年には「世界人口デー」記念特別展示「アフガニスタンのお母さん」を開催。紀子さまが展示を見にいらしてその様子がNHKで放送されました。展示は、第51 回全国カタログ・ポスター展経済産業省商務情報政策局長賞を受賞しました。(国連人口基金プレスリリース

国連大学の前の広場でコンサートが行われ、後藤さんがTOKYOFMのパーソナリティーと対談しアフガニスタンの実情を伝えた様子が全国のFMで流れました。廃油でろうそくを作っている方々の参加により、ろうそくも集めることとなり、電気がない地域の子どもたちにクレヨンとともにろうそくも送りました。
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TOKYO FMには僅か2週間で、1500人以上のリスナーが参加、ダンボール箱で200箱以上、1万セットの文房具、画材が寄せられました。(TOKYO FM リリース)

後藤さんの力でNGOの私たちだけではできない、多くの一般の人を巻き込んだ素晴らしいキャンペーンになりました。

クレヨンとろうそくを送ったアフガニスタンの団体には後藤さんの拘束のことを伝えました。彼らも後藤さんに祈りをささげてくださるそうです。

多くの人が後藤さんに助けられ、日本、そして世界から今多くの祈りがささげられています。後藤さんの無事の帰還を心よりお祈りしています。

***

追記
この記事を書きながら、ほかにも私と同じことを思っている記者がいたことを知りました。無断で転載をお許しください。
「温和ながら熱かった後藤健二さん 思い起こされるアフガンの子供たちへの想い」(Yahooニュース)

皆さまの祈りが届きますように。
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# by joi-waka | 2015-01-23 13:06 | 世界の仲間たち