ワシントンD.C.のホワイトリボン・アライアンス、グローバル事務局で一週間が立ちました。
オフィスはトーマスサークルの真ん前にある大きな大理石のビルの二階にあり、一階にはベルリッツとカフェとウェスティンホテルの入り口があります。
トーマスサークル

各オフィサーは全員個室もしくはキュービックと言われるパーティションで区切られた空間で仕事をしていて、会議以外では誰とも会う機会がありません。どちらかと言うと、世銀か国連のオフィスのようなちょっと遊びのないオフィス環境となっています。
同じ団体なのにロンドンオフィスとここまで違うとは!と驚かされます。

ワシントンD.C.本部は世界15カ国の支部と153カ国の加盟組織を取りまとめるグローバル事務局。常時20人ぐらいのスタッフでまわしているみたいですが各国の支部から頻繁にスタッフが来ているのでいつも知らない人が出入りしています。
若いスタッフは、先月私がロンドンオフィスにいたと知ると、「ロンドンオフィスってどんな感じなの?」「会議中にビール飲むって本当?」「電話会議の印象ではいつも楽しそうだけどやっぱり楽しい職場なのかしら」と聞いて来ます。
この質問に答えるのには多少苦労します。会議でビールは飲まないと思いますが、ロンドンのオシャレなスタジオ的オフィスの写真を見せたり、ケイティやジェイムスのヨーロピアンな働き方を知ったら、みんなきっとやる気が失せるでしょう。
だいたい、このでっかい大理石ビルの個室に一人でこもって仕事していたら、私なら気が狂います。在宅勤務が多いのもわかります。オフィスに来ても来なくても環境はほぼ同じだからです。メリットはプリンタが使えることぐらいかしら。
私の場合、他のスタッフと違ってこの三週間でできるだけ多くの情報を集めなければならないので、個室にこもるわけにはいきません。もうここには飲みに誘ってくれるジェームスやケイティも、ランチやカフェをアレンジしてくれるベニータもいない、一人で頑張らなければ!と積極的にみんなをランチに誘ったり、トイレやキッチン、事務用品室でできるだけ会う人に話しかけるようにしています。おかげでずいぶん度胸が付いた気がします。
職場でお世話になっているのは面倒見のいいデボラ。彼女は大学生の娘がいますが、根っからの運動家、超若々しい。デボラは閉所恐怖症なりたくない、という理由で在宅勤務で週に一回しかオフィスに来ませんが、いる時はいつも私のところに様子を見に来たり、相談にのったりしてくれます。次にお世話になっているのはベツィ。ベツィは私よりも若いのに世界15カ国の支部と152カ国の会員組織を束ねる本部の事務局長。仕事ではかなり厳しいけれど、プライベートは普通の優しい女性。忙しい合間を縫って、私の所に話をしに来てくれます。
会議はやはりロンドンと同じ電話会議。
在宅の人と、ロンドンオフィスや世界各国の支部をつないでやります。ロンドンでの電話会議の向こう側はこうなっていたんだ!とちょっと感動。同じ会議なのに参加している場所によって緊張感が全然違うんですね。
ワシントンD.C.オフィスの電話会議の様子。みんなでスクリーンを睨んで超真剣。

電話会議の向こう側はきっと今もこんな感じ(ロンドンオフィス)

さて、先日のハッピーアワーの複雑な体験もここでシェアしておかなければ。
ワシントンD.C.ではハッピーアワーというオフィス文化があるそうです。5-8時にバーでアルコールが安くなるという東京でもおなじみのシステムですが、東京と違うのはその利用の仕方。
職場で「今週木曜はハッピーアワーです。」というようなアナウンスがあり、みんなでバーに行き"socialize"するそうです。もしくは、ある企業が「○○企業のハッピーアワーを開催します。」とアナウンスすると関係企業や興味のある人が集まり、ネットワーキングするというケースもあるそう。バーは儲かり、会場代はタダ、双方win winなのだとか。政府機関や国際機関が集まるワシントンD.C.で盛んなオフィス文化だそうです。
木曜は若手スタッフの二シェルとモハメッドに誘われ国連協会のハッピーアワーへ。会場はカフェアジアという日本のビールを出しているバーでした。

ここで大変複雑な体験をしました。バーでビールを頼んだら支払いの時に、ウェイトレスが生年月日のついているIDを見せなさいと。パスポートなんて持ち歩かないし。ウェイトレスが白人とか黒人ならまだしも明らかにアジア人、私の年齢がわからないはずがない。
だいたい私が20歳に見えますかいな(アメリカでは21歳から飲酒可能)、初めてビールが喉を通ってから干支が軽く一回りしちゃってますってば!と強気で「ID持ってません」と言ったらではビールは売れないと!!
いきなり目の前でキンキンに冷えたアムステルをジャバーッと流しにひっくり返えしました。
ビールがいきなり目の前から消えたショックと、エッ私まだハタチでいけちゃうっ?的な驚きとが複雑に混じり合って、ボーッとカウンターに突っ立っていると、モハメッドが「僕が二杯買うからあっちで待ってて」とカウンターに。あーここはもうロンドンでもニューヨークでもないのね、政府機関だらけの政都。もっと大人っぽく行動しなければ見くびられていいサービスを受けられないんだ!と心を引き締め、カウンターの方をみるとモハメッドが両手をあげて首をかしげている様子。残念そう戻ってきた彼は「友達に渡すのでしょう、ダメです。」と一杯しかもらえなかったと。「ソーダにする?」と二シェル。
「もうここまで屈辱的な経験をしたらビール以外は飲めない、私。。。」的な私の気持ちを悟ったモハメッドが「僕が急いで飲んでもう一杯注文するよ」と一気飲みを始める始末。あーイスラム教徒のモハメッドにビールの一気飲みをさせるなんて私ってば最悪。。。ま、ハタチに見られたということでよしとしますか。
などとこのブログを書いていたら私のFacebookを見たアメリカ人の友人が、「カリフォルニアでも同じ。IDがないとアルコール買えないよ。35歳以下なら絶対聞かれるよ。」と。。。なーんだ私がハタチに見えるとか夢のような話じゃないわけね。じゃあビールは飲めないし若く見られたわけでもないし、いいことなかったわけね。。
二シェルとモハメッド

そしてハタチな(?)私

さて気を取り直して、住んでいるところの話も少しだけ。
実は今、マリーランドのモンゴメリー郡でホームステイ中。ニューヨークで法外なホテル代を払わされた私を心配し、デボラが安いホームステイを紹介してくれました。私は「この歳でホームステイはちょっと。。。」と自分で安い物件を見つけましたが、クリスティン(私の住居及び職場環境担当)がそのエリアは「危険地帯」だと。
かつて私はその「危険地帯」に住んでいたことがあります。12年も前のことなので今はまた違うのかも知れませんがそんなに外からみるほど治安の悪い場所ではなかったような。
でもクリスティンに、以前その「危険地帯」に住んでいあたことがあるとはさすがに言うことができず、ホームステイに収まることになりました。
ホームステイ先は、ケア・インターナショナルに勤めるドルカスと小学二年生のアイーシャの家です。ワシントンD.C.から地下鉄とバスで一時間ぐらいの高級住宅地にあります。どの家も立派ですが、ドルカスの家もアイーシャと二人で住むには大きすぎる家です。キッチン、バスルーム、リビング、ベッドルームが全てそろった半地下を全部貸してもらっています。


ドルカスとの出会いはこの私の二ヶ月の研修の中で一番重要なものとなりそうです。彼女は私がこの二ヶ月で学んでいることに全然違った視点を加えてくれようとしています。
でもその話はとーっても長くなるのでまた今度!
ドルカスとアイーシャ

お酒は21歳から。